参加者は、東アジアの国や地域は、程度の差こそあれ、この戦略を実施するのに成功し、 そして、地域開発に対するこの地域の女性の貢献度は、継続して増加してきたという考え を持っている。  しかしながら、東アジアの女性は、何千年もの儒教の社会と、文化、そしてこの地域の 急激な経済発展に影響された、女性の立場に対する否定的な圧力が原因となっている、古 来の難問と、新しく持ち上がった難問に、未だに直面している。よって、戦略の中で述べ られている最終目的の総合的な実現をどのように進めていくかということは、未だに困難 な仕事なのである。  全ての参加者が、戦略を実現するには、さらなる努力が必要だと何度も述べている。経 済や社会の発展の場面においてだけでなく、立法行為、政策や法案を通じて、女性が政治 的な意思決定の場面にも同様に積極的に参加することを奨励するように、政府を促すと同 時に、東アジア地域の女性は、女性の地位向上のため、そして平等、開発、平和の獲得の ために、交流を盛んにし、お互いに援助し合い、共に努力することを決心している。    1.0 概略  1.1 ナイロビ将来戦略が適用されて以来、東アジアではこの戦略の実施の喜ぶべき成果 ★が上げられている。東アジアの国や地域の政府や人々は、戦略を実施している間、良い 結果を得ることができた。    1.2 現在の国際情勢は不安定であるが、東アジア全体として、政治的にも比較的安定し ており、経済と地域協力の持続的な発展を伴って、東アジアは★世界で最も活発に発展し ている地域となった。  1.3 比較的安定した立場とは対照的に、戦争の恐怖はまだ取り除かれていないし、冷戦 の終結がこの地域に安全をもたらしたわけでもない。朝鮮半島問題と、しばしば起こる緊 迫した情勢は、平和と安全に対す★るこの地域の意識を大いに高めた。   1.4 この戦略を実施するに当り、東アジアの女性の政治参加におけるイニシアチブはま すます高まっている。しかしながら、様々な国や地域での権力機関における女性の比率は まだ低く、機会不均等の風潮は未だ存在する。また、★男女間の権力配分は、特に最高権 力機関においては不均等で、この地域には、女性の政治的な統率者はいない。  1.5 儒教文化と家父長社会の影響で、男性優位の思想がこの地域には根深く存在する。 男女不平等の状況は、どの社会生活においても見られ、様々な★地域の社会階層にも反映 されている。  1.6 幾つかの国や地域では、女性の権利や資産を保護する法律を定めた。しかし、法律 上の平等と、事実上の平等とは一致していない。つまり、これらの国や地域では、今迄の ところ現実的な平等についての問題を解決し★ただけである。さらに、未だ極く僅かでは あるが、女性の権利を保障する完全な法律を持たない国や地域がある。よってこれらの国 や地域では、女性の資産は侵害され、人権は踏みにじられている。  1.7 この地域では、経済が急速に発展し、構造のと再構築とシステム★・・・・・・の 改造が行われている最中である。これによってもたらされる悪影響は、様々な不条理なプ レッシャーを受けている女性のせいにされてしまう。失業や求職の問題は、しばしば彼女 達を大いに困惑させるのである。  1.8 構造のと再構築とシステムの改造は、学校★、医療・健康サービス、育児サービス などの公共施設事業の開始にも影響を及ぼした。ここでも、女性は矢面に立つことになる。  1.9 テクノロジーは経済発展における構造の再構築において、重要な役割を担っている。 東アジアは、テクノロジーの面で、アジ★ア―太平洋地域のなかでは先頭に立っている。 女性はテクノロジーの恩恵の享受者であると同時に、犠牲者でもある。特に、教育レベル の低い者や、単純作業に従事している者にとって、先端技術は彼女達の仕事を奪うもので あった。彼女達はもはや創造者ではなく★・・・・・・・・・、消極的な機械の使用者と なってしまっている。新しいテクノロジーの導入によって、失業してしまう女性が出た地 域も数箇所ある。   1.10 経済発展は、人々の生活を変えてしまった。全体としては、この地域の生活水準 は年々上昇してはいるものの、ある部★分だけの不均等な発展は、この地域内に貧しい地 域を作ることになった。貧しい人々の大部分が女性であるために、東アジア地域の貧困状 態における人員構成がますます女性化してきている。 1.11 開発は環境問題ももたらした。環境と開発とは、今日の国際社会にお★ける共通 の関心事である矛盾した言葉の対である。天災や公害は、人類、特に女性や子供に対し、 死、貧困、疾病、障害、流産や奇形児などのような深刻な問題をもたらす。 1.12 東アジアにおける急速な経済発展は、環境保護に重圧をかけた。大気汚染、土壌 ★       $Z食、砂漠化や生態系の破壊は、この地域の女性達に大きなダメージ を与えた。彼女達は、全ての人々にもっとこの地域の環境保護に注意を向けるように要請 している。 1.13 女性の衛生と健康の向上は、この地域の女性の平均寿命を延ばし、妊産婦と幼児 の★死亡率を下げた。家族計画と同様に、母親と子供の保健サービスにおいても、成功を 収めている。しかしながら、地方においては、保健サービスや物資が不足していて、多く の地域では飲料水の状態も悪い。 1.14 伝統的な考え方に影響を受け、東アジアの女性は男★女教育機会均等の権利を持 たない。多くの少女達は、教育を全く受けることができなかったり、勉強を続けていくこ とが困難であったりする。結果として、非識字の人口中の女性の比率はとても高くなって いる。教育の機会を剥奪された女性は、政治的、経済的、社★会的生活に傷つけられ易い のである。 1.15 東アジアにおける、男性優位で、男女間の地位の不均等な分業の慣習は、積年の 儒教文化と家父長制家族の影響である。戦略が実施されてから現在までの10年間で、女性 の役割が大きく変化したとはいえ、社会全体の★態度を完全に変えてしまうには、1世紀 あっても足りないだろう。 1.16 この地域の社会の進歩と文明化と同様に、政治的な安定、持続的な経済発展は女 性問題に関する、社会・文化的概念全体についての理解を一新することにかかっている。 よって、女性の★地位を向上させ、人材を育成することは、この地域の女性と同様、男性 の間でも共通の仕事である。東アジアの人々はこれからもお★違いに手を取り合って、戦 略の最終目標である『平等・発展・平和』の実現に向けて努力し続けなくてはならない。 2.0 目的と行★動計画    東アジア女性フォーラムの参加者は以下の5項目について討議し、以下に述べるような 共通の関心事について行動計画を立てた。 2.1 女性と開発   目的  開発戦略の制定、資源の配分や利用、経済活動での女性の機会均等を含む、開発におけ る女性の総合的な参加を保証する。  2.1.1 女性と経済開発     行動計画  ― 国の開発戦略の制定、および合理的な資源配分と利用のための地域関係の調整への 女性ネットワークの積極的参加を促す。   ― 政府各省庁との討論やコネクションを強化したり、政府が女性の意見を尊重し、受 容するように、女性の意見や要請を開発戦略に反映させる。  ― 産業構造の再構築における女性の雇用機会を促進させ、西暦2000年までに、失業者 の男女比が等しくなるように、女性の失業者を減らす。  ― 開発における女性の参加を援助するために、あらゆるレベルの政府機関に資金を 徐々に増やすように呼びかける。  ― 女性の生産作業への参加過程における、公共のサービスシステムの導入を促進する。 婦人団体は、女性が経済活動に参加できるように、物資、情報、資金などの面でもっとサ ポートするよう、努力すべきである。    2.1.2 女性の雇用    行動計画  ― 女性の雇用制度のさらなる正当化の促進  ― 女性のための好ましい労働環境を作り、育児施設やその他の社会事業を運営するた めのNGOを組織する。  ― 求人の際の、女性に対する不適切な条件を排除する。同一場★条件における男女の 雇用機会均等原則を実行する。  ― 男女間の同一価値の労働についての同一報酬の原則を促進する。  ― 地域サービスを促進するため、女性を集める。働く女性の負担を軽減するため、家 事や育児の分担を主張する。  ― 構造の再構築の煽りを受けた女性の援助をする。社会保障制度の制定に、政府を注 目させる。    2.1.3 農村女性    行動計画  ― 農村女性が、自分自身に自信を持ち、自己改善できるように援助する女性ネットワ ークを組織する。一つだけではなく、複数の技術に習熟できるように★、彼女達に文化と 実用技術の訓練をする。  ― 農村女性が男性と平等の土地の権利を持てるよう、援助する。  ― 農村女性が借金をすることに対して援助し、生産やテクノロジーに関する情報を提 供する、NGOを組織する。  ― 農村女性が農作業や土地の緑化活動★に従事するのをサポートする。  ― 農薬の使用は女性にとって有害であるという危険性を訴える。  2.1.4 海外での雇用    行動計画  ― 女性の海外での雇用をもっと効果的かつ合理的に行うよう、政府に促し、そして、 移民労働者保護についての国際法に準じて彼★女達を合法的に保護する。  ― 移民労働者に対する合法的な、権利と資産についての政府間合意に署名するよう、 各政府に促す。個人の人権を基に、不法労働者の措置を調整する。  ― 移民の女性労働者の権利を資産を保護するNGOを組織し、彼女達の労働保護と当然       支払われるべき時間外給与をもらえるよう、努力する。  ― 国外の開発事業における移民の女性労働者に対する配慮を促進させるための、女性 団体をコーディネートする。  2.1.5 環境と公害    行動計画    ― 女性または婦人団体によって運営されている環境保護プロジェクトを、政策と信用 貸金によってサポートするよう、政府に促す。  ― 婦人団体は環境保護に積極的に参加して、環境保護の監督を強化する。  ― 女性が植林や土地の緑化プロジェクトに積極的に参加できるようする。  ― 農村女性が環境に優しい農業に従事★できるように援助する。  ― 環境保護に適任である女性の人材を育成する。女性の為の講習会を開き、この受講 者を通して、他の女性達に環境保護についての指導をする。    2.1.6 科学とテクノロジー  行動計画  ― 科学とテクノロジーの知識を広め、一般女性の★教育の一部にする。  ― 最先端の科学とテクノロジーを学習し、修得することを女生徒に奨励する。   ― 女性の科学者や専門技術者の育成に関心を寄せるよう社会全体に呼びかけ、協力し て彼女達の進歩のために適切な環境を提供する。  ― 科学やテクノロジーが女性の総合的な発展に適切なものになるようにする。      2.1.7 開発プロジェクトの為の政府資金  行動計画  ― 政府資金による開発プロジェクトの再検討に積極的に参加する。女性の発展にとっ て望ましいプロジェクトであるかどうかということは、評価の重要な基準の一つである。  ― 婦人団体が実施している開発プロジェクトを最優先し、合法的な特恵措置をそのプ ロジェクトに対して取るよう、政府に促す。  ― 女性のためのプロジェクトを立てることの特別な目的のために、女性開発基金を設 定することを、政府や企業に促す。   2.1.8 海外からの投資・借款    行動計画  ― 女性のためのプロジェクトを立てることに対する海外からの投資・借款に情報を提 供するために、女性によるNGOの地域間の結束を強化する。  ― 投資・借款が、女性の権利や資産を侵害するようなプロジェクトの制定に使われる ことに反対する。  ― 女性によるNGOが海外からの投資・借款によるプロジェクトを監視、調査し、女性 の権利や資産を侵害するものでないことを保証することを奨励する。 2.2 女性と政治   目的    女性の総合的な政治への参加を促し、機会不均等の解消を援助して、女性が本当に男性 と平等の権利を持ち、意思決定場面に参加できるようにする。  2.2.1 政治参加  行動計画  ― 女性、特に政府高官クラスの女性の訓練を強化する。  ― 様々なレベルの政府機関に女性の代表者が居るように、女性の政治参加の比率を設 定することを訴える。徐々に、意思決定場面や管理レベルでの女性の比率を上げていく。  ― 政府の全てのレベルにおける女性の地位の調整機関の設立の監督をする。  ― 様々な場所での女性の政治参加に伴う変化をモニターし、適時に政府の参考として の性別分析の資料を提供する、NGOモニタリングネットワークを設立する。  ― 女性が政治や意思決定場面において、さらに良い役割に就けるように、女性問題の 研究を強化、奨励し、女性が政治的権力を持ち始める過程での傾向などを調査して適時に 提供する。    2.2.2 社会開発    行動計画  ― 女性に不可欠な特性の向上に携わる。婦人団体は、文明的で進歩的な女性観を広く 世間に知らせなくてはならない。  ― 全ての人々に女性の権利に対するもっと深い理解をしてもらうことに従事する。  ― 社会開発に女★性が参加できる機会を与えてもらうように、政府に呼びかける。  ― 女性の、住宅や公共の交通機関の改善の必要性を考慮にいれるよう、そして女性と 母子家庭を最優先させるよう、政府に呼びかける。  ― 家庭での多くの問題から社会開発に携わっている間は、女性を解★放するような社 会事業の設立に貢献するために、女性の団体や、NGOを組織する。  2.2.3 法律の制定と執行    行動計画  ― 女性のことを配慮して、国連協定の承認や協定書に署名するよう、政府に促す。  ― 女性の権利と資産の保護と、女性の地位の向上に関する法律や規則の制定と完成を 訴える。  ― 婦人団体が既存の法律を調査し、女性差別をほのめかすような条文は改訂する。  ― 男女平等のための合法的なサービスシステムの設立を促進する。特に、非識字の女 性に対する合法的な援助をする。 2.3 女性の人権   ・ ・ ・ ・ ・ ・ 目的  女性の権利は、人間の権利である。法律上の男女平等だけではなく、事実上の男女平等 に向かって努力する。  2.3.1 女性への暴力の排除     行動計画  ― 女性に対するあらゆる暴力を排除するための全ての、必要な方策を適用するよう、    政府に促す。  ― 女性を尊重し気遣う社会的態度を擁護する。女性に対するあらゆる暴力行為を非難 し、罰する。  ― 女性の人権保護を全て法律という形にするために、女性に対する暴力を排除するた めの法律や規則の完成を促進し、これらの執行の手段や監督方法についてのシステ★を言 明する。  ― 女性が自分で自分を教育できるような状況を作り、自分の権利を法的に保護する能 力を高め、暴力を防止する能力と暴力に対する抵抗力を強化する。  ― 女性の犠牲者を、正義感と、困難や恐怖からの解放とで助ける。  2.3.2 人身売買と売春    行動計画    ― 法律で人身売買と売春を厳しく禁止するよう、政府に訴える。  ― 贈収賄や犯人保護と同様に、誘拐、詐欺、横領、人身売買から売春のような不道徳 な行為まで含めて、このようなことに関与したものはなに人であれ、厳しい刑を受けるよ う★、政府に訴える。  ― 女性の自己防衛力を高めるために、女性の法的判断力と、法律を学んだり、理解し たり、法に従ったりすることへの自覚の向上に携わる。  ― 人身売買された女性や、売春婦をやめようとしている人達を助け、彼女達のために 就職口を探したり、就職する機会を提供したりする。  2.3.3 家族と高齢化社会    行動計画  ― 伝統的な家族の概念を改め、母子家庭や、女性が家長の役割をしている家庭も家族 とされるように、家族の概念に広い意味を持たせるようにする。  ― 母子家庭や、女性が家長の役割★をしている家庭への援助を強化するために、NGO を動員する。  ― 家族問題の相談に乗るサービスを提供するNGOを組織する。  ― 民主主義と男女間の家事分担を支持する。  ― 高齢化社会に関心を持ち、また老人女性が社会保障や、市町村に施設の建設を必要 としていることに十分な配慮をするよう、政府に呼びかける。  ― 老人女性の知恵や”residual heat(残っている情熱)”が社会の進歩的な発展に貢 献することができるように、NGOが彼女達をまとめるのをサポートする。      2.3.4 人口と出産の権利    行動計画     ― 女性は、不慮の妊娠の為の中絶を必要としていることを、社会全体に理解さ せる。女性には中絶をする権利がある。  ― 国民または地域民の質的な向上を目指すよう、家族計画を立てる。  ― 人口の統制と管理を適切に行うよう、政府に促す。  ― 母親と子供の保険サービスに重要性を与えるよう、そして母親の死亡率を低下させ る為にたゆまぬ努力を続けるよう、政府に促す。  ― 家族計画について、一般の人々にも広く知識をもってもらい、避妊具を簡単に手に 入れられるような方策を適用する。   2.3.5 マイノリティー女性    行動計画  ― マイノリティー女性の宗教的、文化的、伝統的慣習を尊重する。  ― マイノリティー女性に対して、彼女達の問題点についての意見を十分に求めるよう、 政府に促す。  ― マイノリティー女性の間の、地域間交流を盛んにする。  ― マイノリティー女性の為に、、教育や訓練の為の環境を整えたり、機会を提供したり するように、NGOに促す。  ― マイノリティー文化の遺産を尊重し、保護する。  2.4 女性と文化    目的  儒教文化を改革し、無用なものを捨て、必要不可欠なものだけを選択する。そして、女 性の発展を尊重し、これに望ましいと思われる社会の形を作る。  2.4.1 教育    行動計画  ― 社会全体の力を動員して、女性が非識字を克服するのを助けたり、少女の中退率を 徐々に減らす。  ― NGOモニタリングネットワークを設立して、非識字を克服している女性の追跡調査 を行ったり、教育を受ける機会を剥奪された少女を学校に戻す手助けをする。  ― 女性の中等、高等教育を向上させるための適切な環境作りを、政府に促す。  ― 女性の職業訓練や、技術訓練を広範囲において向上させ、女性の雇用に有利な条件 を★作る。  ― 女性に、最先端のものも含んだ科学を学習し、伝統的に男性優位である知識の領域 に踏み込んでいく勇気を持つことを奨励する。  2.4.2 女性とメディア    行動計画  ― メディアに参加する、あるいは実際にメディアの中にはいり、メディアの題材にな ★、に努力するよう、女性に勧める。  ― 具体的には幹部レベルで、メディア管理に女性が従事することを勧める。  ― 広告における女性の悪いイメージを含む、メディアによって広められた女性の悪い イメージの改善を行う。  ― メディアを監督するNGOや★ットワークを設立し、女性に対して不適切な、または 差別的な行動が見られた場合には、これに反対する。  ― メディア管理における、性に対する敏感さを良く理解していて、女性に対して不適 切な行動を防御することのできるような、この業界の管理職を育成する。  ― メディアの中に伝統的な儒教文化が反映されないように、メディアに促すと同時に、 現代の西洋の消費者運動による、女性を物質化した表現から人々を守る。   2.5 女性と平和   目的    平和で安定した環境の中で、政治的、経済的、社会的発展における女性の幅広い参加を 可能にするために、東アジア地域から戦争の恐怖と暴力を排除する。そして、女性自身も 十分に能力を伸ばしていくのである。  行動計画  ― 全ての社会に平和教育に注目するように呼びかける。国家間、地域間、そして世界 全体の平和的な交流の促進と平和維持の全体像の把握の強化をする。  ― 様々な平和活動に積極的に参加するように、NGOネットワークを設立する。  ― 東アジアの女性は、特に、軍国主義の復興に対しての防御を固めなくてはならない。 メディアやその他の世論の持つ力を結集して、軍国主義を美化しようとする全ての動きを 断固として非難しなければならない。  ― 核テクノロジーが、平和のために使われるのであれば、これを奨励する。  ― 武力衝突の鎮静化に女性が参加できる状況を作る。また、平和への努力は全て、女 性の視点を反映していなければならない。  ― 一般の女性を排除するのではなく、彼女達も含めて、様々な政治的権力を持つ人々 と、国連平和維持活動について討論する。  ― 東アジア地域に他の国の兵力が駐留することに反対する。この地域の問題は、この 地域の女性を含めた全ての人々が一つになって★解決するべきものである。  ― 平和と安定は、社会発展の前提条件である。NGOは、安定した社会構造の構築に積 極的に参加し、女性にとって安全な環境を作り、女性を暴力から保護し、快適な環境下で の総合的な発展を保証しなければならない。 東アジアの行動計画 序文     1994年10月20-23日にかけて、300のNGOの代表が、東アジア女性フォーラムの会合の ために、東京に集まった。全参加者は、『西暦2000年に向けての婦人の地位向上のための ナイロビ将来戦略』を実施している東アジア地域の状況の見直しをし★ 中国●行動計画 案 第1回東アジア女性フォーラム